人形劇場の入り口に佇むカフェ:KAFO PUNKTO(コーヒープンクト)
子供の頃、母に連れられて人形劇を観に行った。何を、どこで観たのか今となっては全くおぼえていないのだが、子供心に「人形なんて子供だと思って…」と思いつつも、幕が進むにつれ、人形たちがおりなす物語に妙なリアリティを感じて引きこまれていった感覚だけは記憶に残っている。そんなどこかノスタルジックな雰囲気をもつ人形劇場にあるカフェを今日は紹介したい。
新宿駅の南口から甲州街道を初台方面に向かって歩き、1つ裏の道に入ると、高層ビル群が立ち並ぶ中に突然人形劇場が現れる。1929年から活動を続ける老舗の劇団「人形劇団プーク」が1971年に建てた「プーク人形劇場」だ。年間200回に及ぶ公演をはじめ、世界の優れた人形劇の紹介、アマチュア劇団の公演、映画会や講演会など幅広い活動を続けている。そんな、歴史あふれる劇場の入り口に併設するカフェがKAFO PUNKTO(コーヒープンクト)だ。
KAFO PUNKTO(コーヒープンクト)がこの場所にできたのは2013年ころ。店名はエスペラント語から来ていて英語で「Coffee Point」の意味だそう。実は私はもう10年近くの間、何度となくこの人形劇場の前を通っているのだが、あまりにも店が建物に馴染みすぎていて新しくできたカフェだとしばらくの間気が付かなかった。
入り口にはテラス席が2つと劇場ロビー内にも席が数席。黒板には手書きのメニューがギッシリ書かれている。人形劇場という子供も多い(むしろ子供メインか)ロケーションだからか、ジュースやソーダ類などコーヒー以外のメニューも多い。また、アイスラテなどエスプレッソ+ミルクのメニューを頼むと、牛乳、豆乳、牛乳&豆乳のハーフアンドハーフがすべて同じ値段で選ぶことができる。
クッキー瓶の上に座っているのは、看板犬ならぬ看板キツネのリシュカ。オーナーの方がプラハで見つけたお宝だそう。
どこかレトロで可愛らしいカップやお皿は、ウラジオストクで買い付けてきたもの。数年前に会社がなくなってしまい今はもう手に入らないとのこと。残念…。
今日の豆は「インド・モンスーン・マラバールAA」。「まぼろしの黄金コーヒー」という異名を持ち、独特の香味がする。豆は定期的に入れ替わる。
毎朝10時まではコーヒーが200円、ラテが300円で飲めるのも嬉しい。都会の喧騒を一瞬だけ忘れさせてくれる人形劇場のカフェ、新宿にお越しの際は是非一度訪れてみて欲しい。
SHOP INFORMATION
KAFO PUNKTO(コーヒープンクト)
〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-12-3 / OPEN:8:00-18:00(不定休)